研究者総覧参照
所属
文学部 史学・文化財学科
教職員身分
准教授
氏名
宮崎聖明
フリガナ
ミヤザキ トシアキ
専門分野
中国史(宋代以降の政治史・政治制度史)
最終学歴
北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了
職歴(研究歴)
北海道工業大学非常勤講師(歴史学)(2007年4月-同9月)
北星学園大学経済学部非常勤講師(世界史)(2007年4月-2016年3月)
藤女子大学文学部非常勤講師(東洋史・東洋史入門・東洋史特講・東洋史文献講読)(2008年4月-2019年9月)
北海道大学文学部非常勤講師(歴史の視座)(2015年4月-同9月)
学位
博士(文学)(北海道大学)
メールアドレス
toshi-mz(a)nm.beppu-u.ac.jp
((a)を@に変えてください)
研究テーマ
キーワード
近世中国・官僚制・政策決定過程・地方政治・胥吏
具体的内容
宋代以降の政治史・政治制度史を中心に研究しています。
皇帝制、科挙、官僚制など、中国の政治システムは長い歴史のもとで高度に発達してきました。一方で、当事者による裁量や時代の変化により、同じ制度でも異なる運用実態が見られることもありました。中国の政治制度は、システムとしての「硬さ」と運用面における「柔らかさ」との双方を備えたものだったのです。こうした特質について、宋代を中心とした政策決定過程の事例を手がかりに考えることが、私の研究テーマの一つです。
また、中国の政治を動かしてきたのは、「士大夫」すなわち科挙に及第したエリート官僚だけではありません。例えば地方社会にいる在野の知識人である「士人」が地方社会の状況を陳情したり、官庁における日常的な事務は「胥吏」と呼ばれる庶民出身の担当者が行ったりするなど、現実の政治運営はさまざまな人々によって行われていました。さらに、こうした存在そのものが地方社会における問題を引き起こすこともあったのです。地方官庁と現地社会との関わりを考えることが、私のもう一つの研究テーマです。
研究業績
主な論文
「北宋の三司使・戸部尚書の人事と経歴」(『北大史学』第38号、24-48頁、1998年)
「北宋前期における官制改革論と集議官論争―元豊官制改革前史―」(『東洋学報』第86巻第3号、37-67頁、2004年)
「宋代「対移」考―地方官監察・処分制度の実態―」(『史学雑誌』第122編第3号、38-62頁、2013年)
「南宋末期における賈似道と宗室・外戚の対抗関係―陳著『本堂集』を手がかりに―」(『歴史学研究』第935号、1-17頁、2015年)
「明代後期遼東における吏員人事―遼東都指揮使司档案を手がかりに―」(『集刊東洋学』第118号、61-80頁、2018年)
「明末広東における「書弁」について―『盟水斎存牘』よりみる非正規胥吏―」(『史朋』第50号、97-115頁、2018年)
「明末広東的“書弁”―《盟水齋存牘》中所見非正規胥吏」(『法律史訳評』第7巻、上海:中西書局、243-261頁、2019年)
「明代後期吏員人事信息的處理与傳達過程」(『國學研究』第45巻、213-227頁、2021年)
主な著書
(単著)宮崎聖明『宋代官僚制度の研究』(札幌:北海道大学出版会、325頁、2010年)
(共著)宋代史研究会 編『『宋代中国』の相対化』(東京:汲古書院、45-85頁、2009年)
(共著)諏訪春雄 編『アジアのなかの日本官僚 歴史と現在』(東京:勉誠出版、161-181頁、2011年)
(共著)三木聰 編『宋-清代の政治と社会』(東京:汲古書院、155-183頁、2017年)、
(共著)井ノ口哲也・津田資久 編『教養の中国史』(京都:ミネルヴァ書房、2018年)
所属学会
北海道大学東洋史談話会・北大史学会・宋代史研究会・史学会・東洋史研究会・史学研究会・中国文史哲研究会・歴史学研究会
学生へのメッセージ
歴史学には、「史料に基づき論理を組み立てる力」「過去の人々という他者を理解する柔軟な思考」が求められます。これらを用いて豊かな歴史の世界を切り開き、その成果を「唯一無二」の卒業論文という形で現せるよう、共に歩みましょう。そしてその過程で身につけた力と思考は、これからの人生を生きる上で役に立つはずです。過去を見つめることで、未来を生きる術を得て欲しいと思います。
地域貢献
中国史を専門としていますので、中国全般に関する講演などを承ります。
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