研究者総覧参照
所属
文学部 史学・文化財学科
教職員身分
教授
氏名
田中裕介
フリガナ
タナカ ユウスケ
専門分野
日本考古学、特に古墳時代を専門に、埴輪や土器製塩、古代の交通史などをやってきました。最近はキリシタン考古学から近世近代の外国人墓に対象を広げています。
最終学歴
岡山大学大学院文学研究科修士課程中退
職歴(研究歴)
大分県教育庁埋蔵文化財センター職員
学位
文学士
学芸員資格
メールアドレス
tanaka@nm.beppu-u.ac.jp
研究テーマ
キーワード
考古学 古墳時代 埴輪研究 土器製塩 古代交通史 キリシタン考古学 近世外国人墓
具体的内容
考古学を学んできました。日本の国家形成過程を論じるのに不可欠な古墳時代を研究しています。特に地域首長募の変遷を解明するために、これまで大分県内の主要な古墳の測量調査や発掘調査に参加してきました。そして古墳の時代決定のために有効な九州の埴輪を研究を行っています。
弥生時代から中世までの集落や豪族居館などの調査に従事し、そのなかで集落や都市を結びつける古代の道路遺構に接し、大分県内の古代の駅路の現地調査による復元を志しています。くわえて最近とくに関心を持っているのは大航海時代に日本に伝わったキリスト教によってもたらされたキリシタン遺跡の研究です。長崎県と大分県を中心に西日本のキリシタン墓制と近世の外国人の墓制を調べています。
研究業績
主な論文
(1)「豊後大野市の古墳群からみた地域社会と首長像」『古墳時代阿蘇ルートの研究』熊本大学科研費報告書(2019)
(2)「速津姫伝承と別府の古墳群」『大分県地方史』231 大分県地方史研究会(2017)
(3)「17世紀の唐人墓」『史学論叢』47 別府大学史学研究会(2017)
(4)「豊後キリシタン遺跡の研究史 戦前編」『大分県地方史』227 大分県地方史研究会(2016)
(5)「日本における16・17世紀キリシタン墓碑の形式と分類」『日本キリシタン墓碑総覧』南島原市教委(2012)
(6)「豊後大野市三重地域の首長墓とその動向」『地域の考古学』佐田茂先生佐賀大学退官記念論文集(2009)
(7)「大分県における埴輪の変遷と地域性」『九州の埴輪』九州前方後円墳研究会(2000)
(8)「九州における壺形埴輪の二・三の問題」『古墳発生期前後の社会像』九州古文化研究会(2000)
(9)「大分平野の古代道路遺構と「海部路」の復元」『大分県地方史』173 大分県地方史研究会(1999)
(10)「日田盆地三隈川南岸の考古学からみた開発史」『大分県地方史』154 大分県地方史研究会(1994)
主な著書
(1)『大分の中世石造遺物5 総論編』共著 大分県立埋蔵文化財センター(2017)
(2)『実相寺古墳群』共著 別府市教育委員会(2016)
(3)『下藤地区キリシタン墓地』共著 臼杵市教育委員会(2016)
(4)『日本キリシタン墓碑総覧』共著 南島原市教育委員会(2012)
(5)『豊後府内6』共著 大分県教育庁埋蔵文化財センター(2007)
(6)『豊後府内3』共著 大分県教育庁埋蔵文化財センター(2006)
(7)『日本古代道路事典』共著 八木書店(2004)
(8)『小迫辻原遺跡Ⅰ』共著 大分県教委(1999)
(9)『大分の前方後円墳』共著 大分県教委(1998)
(10)『机張原遺跡 女狐近世墓地 庄の原遺跡群』共著 大分県教委(1996)
受賞歴及び社会活動
大分県地方史研究奨励賞(1995)
所属学会
日本考古学協会 九州考古学会 九州前方後円墳研究会 大分県地方史研究会 大分県考古学会
学生へのメッセージ
学生生活は大学とその周辺だけで閉じるわけではありません。考古学につきものの発掘調査はフィールドアーケオロジーともいわれるように、野外の遺跡を研究対象にしています。考古学による遺物や遺構の観察の方法や、発掘調査によって遺跡を研究する方法を身につければ、旧石器時代からつい最近の戦争遺跡や現代の墓地まで、地域に限定は無く世界中どこでも研究することができます。また発掘調査が一人でできないように、考古学は野外に出て現地をみて多くの人とともに考えることで学びます。地域の研究者やほかの大学の学生と交流して、みずから広く目をひろげ、大学の外に出ていける自信を学問を通じて身につけてください。
地域貢献
原始から古代にかけての話題として、各地の古墳の話、古代の住居の話、古代の道の話、邪馬台国の話、キリシタン墓の話などを図書館の講座や高年者大学、各地に史談会でおこなった経験が有ります。
大分県には各地に古墳がよく残され、また県南部には戦国時代から近世のキリシタン遺跡が多く残されています。それらを後世につたえその価値を正しく評価する共同研究を各地の自治体や研究団体と取り組みたいと考えています。
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