研究者総覧参照


所属 文学部 史学・文化財学科
教職員身分 教授
氏名 渡辺智恵美
フリガナ ワタナベ チエミ
専門分野 保存修復 
考古学 
最終学歴 奈良大学文学部史学科卒業
職歴(研究歴) 平成16年3月 (財)元興寺文化財研究所
平成16年4月 別府大学文学部准教授(現職)
学位 学芸員資格
メールアドレス chiwata@mc.beppu-u.ac.jp
研究テーマ キーワード 保存修復 考古学 金属製品 製作技法 金工技術
具体的内容 出土金属製品は土中にある間に腐食し、出土時には錆塊になっていますが、そこにはたくさんの古代の情報が詰まっています。それらの保存修復を通して、壊れてしまったものをできる限り元の状態に戻すとともに出土金属製品に隠された製作技法(金工技術を含む)や材質、考古学的な情報を引き出します。とくに古墳時代後期に広く日本に流通する耳環の調査を通じて古代の鍍金技法(メッキ技術)や金銀細工、さらには材料の供給や製作といったことに迫るべく調査を行っています。最近は、金属製品の製作や装飾に使用された工具の復元を遺物の残された痕跡から探ろうとしています。
研究業績 主な論文 (1)「防災意識調査-九州地方-」中・四国九州保存修復研究会防災意識調査事務局『考古学と自然科学』2009 (2)「自然科学的調査 青銅器」渡辺智恵美『西分増井遺跡Ⅱ』2004 (3)「富木車塚出土耳環の自然科学的調査」渡辺智恵美『続文化財学論集』2003 (4)「埋蔵文化財の保存技術3-出土金属製品の保存処理-」渡辺智恵美『科学と工業 』№77 2003 (5)「文化財の修理と古代金工技術」渡辺智恵美『日本鉱業史研究』№46 2003 (6)「銅鏃の形状と金属組成の相関関係について」渡辺智恵美・菅井裕子『元興寺文化財研究所研究報告2001』2002 (7)「耳環小考-製作技法・材質からみた分類-」渡辺智恵美『元興寺文化財研究所記念誌』1997 (8)「保存修理の手順と修理結果」渡辺智恵美『神庭荒神谷遺跡第四冊 史跡整備・保存修理報告』1995
主な著書 (1)『保存科学入門』(分担)京都造形芸術大学編 角川出版 2004 (2)文化財を探る科学の眼シリーズ4『古墳・貝塚・鉄器を探る』(分担)国土舎 1999 (3)文化財を探る科学の眼シリーズ3『青銅鏡・銅鐸・創建を探る』(分担)国土舎 1996 (4)『荒神谷遺跡と青銅器』(分担)島根県古代文化センター編 同朋舎出版 1995
所属学会 日本文化財科学会 文化財保存修復学会 中四国・九州保存修復研究会 東アジア文化遺産保存学会 日本鉱業史研究会 大分県考古学会
学生へのメッセージ 保存修復は壊れてしまったものを元の形に戻すだけでなく、その過程で『文化財が発信するいろいろな情報をどれだけ多く的確に受け取れるか』という能力が要求されます。それは事件現場で捜査官や科学捜査班が情報を収集する様に似ています。一つでも多くの情報を収集し、こつこつと一つずつ積み上げていくことで文化財の持つ本来の姿が見えてくるのです。
地域貢献 ①文化財の保存や修復、より永く後世に伝えるための技術について
②地域の文化財や保護活動などについて
③地域環境と文化財の劣化について

文化財研究所受託事業として、大分県下を中心に文化財の保存修復や文化財を守るための環境調査に取り組んでいます。文化財を歴史学・考古学だけでなくいろいろな分野からアプローチような共同研究ができればいいなと考えています。


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