研究者総覧参照


所属 文学部 国際言語・文化学科
教職員身分 専任講師
氏名 金城國夫
フリガナ キンジョウ クニオ
専門分野 理論言語学(統語論)
最終学歴 上智大学外国語学研究科博士前期課程修了(2013年)
ニュージャージー州立ラトガーズ大学言語学科博士課程在籍中
職歴(研究歴) ラトガーズ大学言語学科ティーチングアシスタント、リサーチアシスタント(2015年-2018年)
学位 修士(言語学)
中学・高等学校教諭専修免許状(英語)
ホームページ https://researchmap.jp/920920
メールアドレス kkinjo(at)nm.beppu-u.ac.jp (at)をアットマークに変えて下さい
研究テーマ キーワード 比較統語論、一致、格、琉球諸語
具体的内容 現在取り組んでいる主な研究課題は(1)一致(Agreement)現象と(2)琉球諸語(主に奄美語、沖縄語)の文法です。まず(1)ですが、英語のbe動詞は主語に合わせてis, am, areと形を変化させます。このように、語の形が文中の他の語に合わせて変化する現象は「一致」と呼ばれています。一致は世界中の言語に見られ、人間言語の重要な特性の一つとされています。様々な言語の一致現象がどのような構造的制約に従って生じているのかを研究しています。次に(2)の研究対象である琉球諸語は琉球列島で話されている消滅危機言語です。理論言語学(生成文法)において多くの研究が蓄積されている日本語に対し、琉球諸語文法の理論的研究は始まったばかりです。特に格助詞の使い方や埋め込み文の仕組みなど、日本語と微妙に異なった統語的特性に注目して研究しています。琉球諸語内でも豊かな多様性が観察されるこのような特性の研究を通じて、記述と理論両方の研究に貢献したいと考えています。
研究業績 主な論文 (1) 金城國夫. 2022. 「北琉球語における主格助詞ga/nuと節のタイプ」『琉球の方言 45』71-94.

(2) 金城國夫. 2020.「沖縄語金武方言における格助詞ガ・ヌの分布」『日本言語学会第160回大会予稿集』


(3) Kinjo, Kunio. 2018. Agree by Minimal Search: A Case Study of the Antiagreement Effect. In The Proceedings of Chicago Linguistic Society 52, 327-341. 

(4) Kinjo, Kunio. 2017. An Intervention Approach to Antiagreement. In The Proceedings of the West Coast Conference on Formal Linguistics 34, 329-338.

(5) Kinjo, Kunio and Yohei Oseki. 2016. Wh-Concord in Okinawan = Syntactic Movement + Morphological Merger. In University of Pennsylvania Working Papers in Linguistics: Vol. 22: Iss. 1, Article 20.

(6) Kinjo, Kunio. 2015. A Probe-Goal Approach to Impoverished Agreement. In Proceedings of Seoul International Circle of Generative Grammar 17 (SICOGG 17), 225-244.

(7) Kinjo, Kunio. 2012. Dative Subject and Nominative Object Constructions in Naha Ryukyuan. 『日本言語学会第145会大会予稿集』 220-225.

(8) 金城國夫. 2012. 「琉歌に現れる琉球語首里方言における重子音のモーラ性」『Sophia University Working Papers in Phonetics』35-47.

(9) 金城國夫. 2011.「スクランブリグを制限する文法的特性―類型論ケッチ」『上智大学言語学会会報第26号. 1-18.
主な著書
所属学会 日本言語学会、日本方言研究会、沖縄外国文学会
学生へのメッセージ 語学習得成功の秘訣は明確な目的と目標を持つことです。自分がなぜその言語を習得したいのか、習得してどうなりたいのかをできるだけはっきりと意識することが大切です。それに加え、外国語を学習すること自体に楽しみを見出すことができれば最高です。私の専門とする言語学はことばに関する様々な不思議に触れることで、外国語学習の楽しみを見つける手助けをしてくれます。ただ単語や文法を漫然と覚えるのではなく、自分の母語と学習言語を比べながら、常に「なぜ?」という疑問を持ち、新鮮な気持ちで学ぶことが語学習得の効率と持続力をアップさせるはずです。何事も楽しいのが一番。楽しく学んで充実した大学生生活を送りましょう!
地域貢献 言語学の知見を活かし、人間が話すことばの不思議、ことばを学ぶことの楽しさを子供から大人まで幅広く伝えていきたいと思います。


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